クロロの数学ブログ

自然現象の背後にある数学を勉強します。

普遍代数学の勉強方針について

 

普遍代数学とは、群や環といった個別の系によらない、代数構造の一般的性質について研究していく学問です。例えば、群論や環論においては同型定理や準同型定理といった、準同型と部分群・部分環、商群・商環、正規部分群イデアルの間の関係について述べる定理が存在しますが、この定理は実は普遍代数学の言葉で一般的に証明することができます。他にも、代数構造に関する様々な性質が、普遍代数学によって記述されます。

 

普遍代数学の記事での当面の目標は、同型定理・準同型定理の普遍代数学的な証明です。A Course in Universal Algebraという教科書に沿って勉強していきます。

この教科書は、ワーテルロー大学のStanley N. Burris教授*1の書いた教科書で、無料で閲覧できます。

 

次回の記事は、普遍代数学の基礎となる束論について述べます。束とよばれる代数構造の定義と、集合上の半順序関係について述べ、束を考えることと半順序を考えることが実は等価であるということを解説していきます。

*1:Stan's Home Page。正式な肩書はDistinguished Professor Emeritus and Adjunct Professor なので、名誉特任教授・特任教授といった意味だそうです。