週末デッドエンド

勉強と日記と怪文書

2021-05-22 Sat ウリゾーンの補題

勉強・読書

Real and Complex Analysis (–pp.40; 2.12 Urysohn's Lemma)

時間をかけて読んで証明を理解した。

ウリゾーンの補題には選択公理が必要だとどこかで読んだが、この本の証明中のどこで選択公理を使っているのかわからなかったので調べた。

https://people.math.ethz.ch/~salamon/PREPRINTS/measure.pdf#page=287に書いてあった。

従属選択公理( Axiom of Dependent Choice:  \mathsf{DC} )

空集合  A 上の二項関係  R \subset A \times A が「任意の  x \in A に対しある  y \in A が存在して、 xRy 」(この性質を entire: 全域的と呼ぶことにする) を満たすとき、任意の  n \in \mathbb{N} に対して  x_n R x _{n+1} が成り立つような  A の点列  (x_ n) _{ n \in \mathbb{N}} がとれる。

インフォーマルに言うと、どの点も必ず他の点と関係しているような集合では、関係者を並べた列がつくれるという公理。たとえば人間の集合では「背が高い」という二項関係を考えると、人間を背の順に並べられる。

2.12 Urysohn's Lemma の証明の補足

RCAでは数学的帰納法を使ってウリゾーンの補題を示しているが、証明中の

Continuing, we obtain a collection  \{ V_r \} of open sets, ... . (この操作を繰り返せば、... の性質を満たす開集合の族を得る。)

の部分で  \mathsf{DC} を使っている。つまり、操作を繰り返せることを  \mathsf{DC} が保証している。

 r_i \in [ 0, 1 ] \cap \mathbb{ Q } \text { for all i }とする。 V_{ r _ i } =: V_i とする。

また、 K \subset V_1 \subset \overline{ V_1 } \subset V_0 \subset \overline{ V_0 } \subset V が成り立つ。

 K \subset U \subset \overline{U} \subset V となる開集合  U \subset X 全体を  \mathcal{U} とする。

また、 \mathcal{ U } の有限列  \mathsf{ v } = ( V_0, ..., V_n )で、以下:


\begin{gather}
K \subset V_1 \subset \overline{ V_1 } \subset V_0 \subset \overline{ V_0 } \subset V ,\\
r_i \lt r_j \Rightarrow \overline{ V_j } \subset V_i \text{ for all } i, j
\end{gather}

を満たすもの全体を  \mathcal { V } とする。

このとき、 \mathcal{ V } 上の二項関係  \vartriangleleft を、


\begin{aligned}
&\mathsf{ v } = (V_1, ..., V_n) \vartriangleleft \mathsf{ v }^{ \prime } = (V_1', ..., V_{n'}') \\
&\iff \\
&n < n' \text{ and } V_i = V_i' \text{ for } i = 0, ..., n
\end{aligned}

と定める。ここで、 \mathcal{ V } は非空集合で、任意の  \mathsf{ v } \in \mathcal { V } に対して  \mathsf{ v } \vartriangleleft \mathsf{ v' } であるような  \mathsf{ v' } \in \mathcal { V } が存在する。よって、従属選択公理から、任意の  j \in \mathbb{ N } に対して  \mathsf{ v } _j \vartriangleleft \mathsf{ v } _{j+1} であるような列  \mathsf { v } _j = (V_{ j, 0 } , ..., V_{ j, n_j }) がとれる (条件を満たすような  V_{ j, n_j } を追加して列がつくれる) 。

 V_{ j, i } = V_{ r _ i } (  i \leq n_j ) とすれば、これは


\begin{gather}
K \subset V_1 \subset \overline{ V_1 } \subset V_0 \subset \overline{ V_0 } \subset V ,\\
s > r \Rightarrow \overline{ V_s } \subset V_r \text{ for all } r, s \in \mathbb{Q} \cap [0, 1]
\end{gather}

を満たす。

LD 学習症(学習障害)の本

www.amazon.co.jp

LD(学習障害)について知りたかったので読んだ。簡単に通読できたが、学習障害を紹介するパンフレットのような内容だったので、もう少し掘り下げた本を読みたい。

日記

断酒

断酒11日目。酒をやめてから、日中の二日酔いがなくなって過ごしやすくなった。酒を毎晩飲んでいたときは、日中はずっと二日酔いの不快感に苛まれていた。

今日、アルコール依存症についての本を読んでいたら、かえって酒酔いの快感を意識してしまい、酒が飲みたくなった。

出来事

今日は甥っ子の面倒を見ていた。

甥っ子が、口に含んだジュースを姉(つまり甥っ子のママ)のiPad吹き出してしまったが、それに対して姉が怒鳴った。

その後、3歳の子に対してパワハラ上司のような酷い叱り方をしていたので、いたたまれなかった。

「なんでこぼしたの?」とひたすら詰め寄る。3歳児なのでジュースを吹き出した理由など答えられるはずがないのに、ずっと「どうしてこぼしたの?ねえ、なんでこぼしたの?」と詰め寄り続けていた。横で聞いてて気分が悪くなった。甥っ子は必死で何か言おうとしていた。義兄(甥っ子パパ)が「間違ってこぼしたんだよね」とフォローしても、「いや、いまのは絶対わざとだよね。ねえなんでこぼしたの?」と繰り返していた。注意すればよかった。こうして書いていても苛立ちを覚える。

大学院時代の指導教官を思い出した。あるゼミの日。ゼミの発表の準備ができなかった欝気味の先輩に対し、指導教官は「なんでやってこないんだよ!」と1時間以上も説教を繰り返して、ゼミの時間が終わった。その後その先輩は研究室に姿を見せなくなった。私もその後、別の事件がきっかけで大学院をやめた。

大学院時代のトラウマが無意識に残っているのだろうか。とっさに即座に注意したり口を挟むことができない。何が最適の対応かを考えているうちに、何も言えなくなってしまう。次は空気とか読もうとせずに絶対に注意したい。何も変わらなくてもいいからとにかく発言したい。