週末デッドエンド

勉強と日記と怪文書

2021-06-12 Sat. 2021-06-13 Sun. 「リベラルとは何か」の感想と愚痴日記2日分。

読書

リベラルとは何か 17世紀の自由主義から現代日本まで

この本は題の通り、「リベラルとはどういう理念か」を解説する本だった。私も思想的には個人の自由を重視する立場に近い(と自分では思っている)ので、リベラルの思想を理解すべく本書を読んだ。

新書なので紙幅の都合があるとは思うが、この本では、議論の根拠が理念によりすぎているのではないかと思った。定量的な議論が少ない。数字が多ければいいというわけではないけど、現実のデータが少ないので説得力を欠く。

たとえば、文中に「工場労働者・事務職労働者は保守的な価値観を持つ」とある。雇用が不安定だから保守的な価値観になりやすいという類推はわからなくもないが、統計情報などは何も載っていないので、以後このあやふやな前提のもとで議論が進むことになる。論旨は理解できるが納得がいくまでには自分で調査しなければならない。

また、理念的であることが現れているのか、言葉の端々に「意見文感」が漂っていた。「べきである」「必要である」「考えられる」で話を〆ることが多い。思想についての本なので致し方ないが、(理念ではなく)事実に基づいた政治哲学の本を読みたいと思った。

本書の終盤、日本のリベラルについての記述は比較的詳細で、熱がこもっていたように感じた。

批判したが、ともかくリベラルの思想を理解するのには手っ取り早い本ではあった。入門には適度なボリュームでいい本だと思う。納得の行かない部分は参考文献を調査すればいい。読んでよかった。

詳説日本史研究 (pp.48–pp.51)

第2章: 律令国家の形成

メモと疑問。

  • 品部: ヤマト王権の部局・またはその職員。百済からの渡来人が多く属した。
  • 名代・子代の部: ヤマト王権の直轄民。警備とか親衛隊をしていた。地方豪族の農民から選ばれた。品部の一部。
    • 現代で言うと、市役所の中に「市民課」「税務課」「福祉課」などの部局があるイメージ。でいいのか?
  • 屯倉: 大王家の直轄領。地方行政組織だと思えばよい。
  • 律令国家」と現代の「法治国家」は何が違うのか?
  • 冊封体制: 中国と周辺諸国との間の「宗主国 - 朝貢国」という関係。

日記

2021-06-12 Sat.

断酒32日目だったが、酒を飲んだ。いつもどおり普通に勉強していたのだが、突然、家の作業を手伝うことになった。親戚といっしょに作業の手伝いをして、その打ち上げで酒を飲んだ。

打ち上げの席でビールをコップに注いだが、驚くほど飲みたくなくなっていた。なかば無理をして飲んだ。ビールは、アルコールの中毒性がなくなればただのまずい炭酸飲料。1ヶ月断酒をすると、飲酒欲求が減退するので、この先も大丈夫だと思った。

ではなぜ無理をしてまで酒を飲んだかと言うと、親戚の兄ちゃんの説教まがいの話が聞くに堪えなかったので、脳を麻痺させようと思ったからだ。人はある程度歳を取ると年下に人生論を説教したくなるらしい。だが話の内容があまりにも薄い。「社会人は人付き合いが大事」という何も言ってないに等しい話。そして相手は当然酔っ払っているので同じ話を何度も繰り返す。この兄ちゃんは18歳で地元の高校を卒業したあと地元の会社にコネで入社して働いていて、この狭い田舎から外に出て本当の「社会の厳しさ」など味わったことがない。人生経験があまりにも薄く、説教に具体性がない。一応ある程度話を聞いてみたが参考にすべき点がなにもない。それにうなずいて聞いてるふりをしなければいけないという塗炭の苦しみ。

あまりにつらい時間だったので、脳を麻痺させるために酒を飲むことを決断した。しかし、飲酒欲求がなくなっていて、酔うほど飲めなかったので、結局つらいだけだった。

2021-06-13 Sun.

断酒再開1日目。 作業の続きをした。甥っ子の相手をした。

一方的に人生論を語るのって最悪だと思う。本当に相手の人生のことを考えているなら、相手の状況を把握するためにこちらに寄り添って色々話を聞き出してから、それに何かしら示唆を与えるような助言を与えるべきだ。結局、一方的な説教というのは喋ってるやつのストレス発散以外の何物でもなく、それに付き合わされている人間の経験や感情を一切鑑みてない。こういうくだらない説教を繰り返すしょうもない人間にはならないようにしようと心に誓った。

田舎の自然は好きだ。だが人間関係・血縁は息苦しい。こんなに狭いコミュニティですら派閥争いがあり、互いの陣営について、仲間内で陰口や愚痴を言い合う。そんな中でも家族や一部まともな友人がいるので親しくしているが、ムラ社会は関わると非常に面倒くさい。