週末デッドエンド

勉強と日記と怪文書

2021-11-01 Mon. — 田舎の義務教育の敗北の皺寄せを塾で少しずつ引き伸ばしている。

日記

断酒103日目。今日は家庭教師を2件。ひとりは場合の数の分野を教えた。組合せの総数  \ _ n \text{C} _ r と順列の総数  _ n \text{P} _ r を混同しがちだったので次にやるときもっとわかりやすく説明したい。もうひとりは、三角関数の分野を教えた。三角関数のグラフを描いたりした。志望校に悩んでいたのでいろいろアドバイスしてみたが、あと1年でどれくらい伸びるだろうか。

塾での指導。

田舎の塾で個別指導をするということは時に苦痛だ。教育水準が低い地域なので、 1 - 4 = - 3 みたいな計算すらできない子が大勢いる。 2 / 6 = 1 / 3 という約分すらできない。「義務教育の敗北」は単なるネットミームではなく現実に起こっている人災だ。そのような環境下では、「義務教育でまともな教育を受けることさえできていれば自明にしか思えないレベル」の負の数の足し算や分数の取り扱いなどをどうにか生徒にわかるようにあらゆる手を尽くして説明しなければならない。

だが、少し難解な概念は日常的な例で具体化して説明する、あるいは明らかにしか思えないことをどうにか言語化して説明する、ということを繰り返すことで、数学の本がだんだん読みやすくなってきたような気がする。数学も論理的厳密性のために難解に思えるだけなのでそれらを一つ一つ噛み砕くように読めば次第に理解できる。あるいは、わからなければ手近な例で例えるとか、グラフを実際にプログラムして描いてみるとか、できるようになってきた。